1年生の国語「鑑賞文を書く」授業 その5
- 公開日
- 2021/03/12
- 更新日
- 2021/03/12
学校行事・学校生活
生徒が書いた鑑賞文の紹介(その2)です。
「目で聴く踊り子の舞踏会」(ドガ『エトワール』の鑑賞)
耳を澄ませてみてほしい。どこからか、心が落ち着くクラシックの音楽が聴こえてくるだろう。その音楽は川のせせらぎのように自然に耳の中へと流れてくる。
この物語の主人公は手前の女性だ。彼女以外はあえて輪郭をぼかし、彼女だけに目が行くように描かれている。また、この絵は別名「花形の踊り子」とも呼ばれ、彼女がこの舞台の主役であるとわかる。彼女の髪が軽やかになびいていることや、うっとりとした表情で目を瞑っていることから、彼女が嫋(たお)やかに大胆に踊っていることがわかる。その姿は、色を持たない孔雀のような何とも言えぬ美を彷彿とさせる。
この絵の魅力は、「目で聴く」調和的な美しい音色と、それを表現する女性の豊かな踊りにある。