「給食」
大人になっても、鮮明に蘇る時間、懐かしい響きの一つではないでしょうか?
何の疑問もなく牛乳にミルメークを入れていたあの頃、真剣にそれは真剣にじゃんけんをしたあの頃、給食室からの漂う匂いに想いを巡らせた4時間目。給食当番なのに、後片付けをせず、放送で呼び出された昼休み。
今の時期は、ストーブで牛乳を温めたり、寒い日なのに冷凍ミカンが出たり、わかめごはんにコーンスープ、あるいは、カレーうどんに牛乳の組み合わせに口の中はワープ。牛乳を飲んでいる友だちを笑わせたことはありましたか?「揚げパン」は現代も人気メニューの一つです。「何を食べても美味しかった。」きっと友だちと一緒に食べていたからだと、懐かしい思い出です。
本日の献立は、「給食のはじまり献立」です。
本日より、全国学校給食週間(1月24日〜30日)です。
給食は、明治22年、山形県の小学校で昼食を出したのが学校給食の始まりとされています。その後学校給食は全国へと広がります。しかし、戦争が起こり、徐々に食料不足となり実施することができなくなっていきました。戦後、子どもたちの栄養状態の悪化が心配されたことから、米国のLARA(Licensed Agencies for Relief in Asia:アジア救済公認団体)から、送られた物資で、学校給食を再開することになりました。昭和21年12月24日に、東京都内の小学校でLARAからの給食用物資の贈呈式が行われ、それ以来、この日を学校給食感謝の日と定めました。昭和25年度から、冬休みと重ならない1月24日から1月30日までの1週間を「学校給食週間」となりました。
本日は、給食の開始当初のメニューを再現しました。
現在は、食べ物への興味を深め、望ましい食習慣を身に付けることを目的に、様々なメニューを提供しています。
本校でも栄養士をはじめ、調理員、担任などで毎月、献立会議を開き、安心安全でおいしく、生徒が喜んで食べてもらうように熱い熱い議論を重ね献立を決定します。
栄養士や調理員もバリエーションを増やそうと日々新しいメニューを考え、職員も日頃の子どもたちの食事の様子や残量などの様子を伝え、栄養のバランスはもちろん、旬の食材、季節感を取り入れ、彩りなども考えメニューを決めます。
毎日、何気なく食べている給食ですが、多くの人々の手を経て、毎日おいしくいただいています。特に、安心・安全については細心の注意をはらいます。
何事もないことが当たり前ですが、調理員は毎日、給食の時間の生徒の喜ぶ顔を思い浮かべ、気持ちを込め、調理をしています。
自身の体調管理、食材の検品、食材は何度も何度も丁寧に洗います。一つ一つの食材は、食べやすいように調理員の手でカットします。「回転釜」と呼ばれる専用の大きな釜では、炒める、煮る、混ぜるなどの調理を行います。そのため、給食室の熱気もエアコンがあるとはいえ、夏は気温の上昇もすごいものがあります。
クラスの人数に応じて大食管などに配ります。給食後は、食器などの洗浄、調理場の後片付け、清掃を行います。
改めて、給食の思い出を語り合い、食べものや作る人々の想いを考え、食べることの大切さについて話し合ってみるのはいかがですか?