学校日記

聴くことについて

公開日
2021/02/02
更新日
2021/02/02

お知らせ

 以下は全校朝会(放送)での校長の話です。

 今日は、黒板にはってもらいましたが、「聴く」ことについて話をします。
 今から城西小学校の二人のお友達、AさんとBさんが休み時間に教室で話をしている場面を紹介します。3つの場面を紹介しますので、よく聴いていてくださいね。

 さて、1つ目です。
まず、Aさんが「きのうの夜見たテレビ、おもしろかったよ。」とBさんに言いました。
Bさんは「それ『鬼滅の刃』じゃない。ぼくも見たよ。」と言いました。
Aさんは、「あかざとの戦いでの、炭治郎のセリフが好きなんだよ。」と言いました。
Bさんは「ぼくもそうだよ。炭治郎のセリフいいよね。Aさんは煉獄さんの勝ちだと思う?」とAさんに聴きました。
Aさんは「ぼくは煉獄さんの勝ちだと…」というように話を続けました。
 1つ目の2人の話はどうだったかな。Aさんの話に対して、Bさんがよく聴いていて話を合わせたり、質問したりすることができていますよね。この場面では、AさんとBさんがとても楽しく話すことができています。

 次は、2つ目です。
Aさんが「きのうの夜見たテレビ、おもしろかったよ。」とBさんに言いました。
Bさんは「ぼくは、図書室で借りた本を読んだよ。」と言いました。
Aさんは「『鬼滅の刃』なんだけれど、とてもおもしろかったよ。」と言いました。
Bさんは「ぼくが読んだ『かいけつゾロリ』も、とってもおもしろかったよ。ゾロリがね…」と話し続けました。
 2つ目の2人の会話はどうだったかな。Aさんの話に対して、Bさんは自分の話がしたくて、Aさんの話を聞かないで、自分の話をし始めてしまいました。これでは話が楽しくありませんね。

 最後は、3つ目です。
Aさんが「きのうの夜見たテレビ、おもしろかったよ。」とBさんに言いました。
Bさんは「テレビを見る前に宿題はやったの?ぼくは宿題を先にしたよ。」と言いました。
Aさんは「テレビを見た後に宿題をやったから大丈夫だよ。」と言いました。
Bさんは「先生が先に宿題をしたほうがいいと言っていたよね。」と言いました。
 さあ、3つ目の2人の会話はどうだったかな。Aさんの話に対して、BさんはAさんを注意するような言い方をして、せめていますね。これでは、Bさんがいくら正しくても、AさんはBさんにまた話をしたいと思わないですよね。みなさんには、このようなことはないかな?

 このように、友達と話をする時には、友達の話をよく聴き、質問をしたり、聴いたことを取り入れて自分の話をしたりすることが大切です。そうすると、友達との話が楽しくなり、友達もあなたにたくさん話しかけてくれるようになったり、あなたの話もよく聴いてもらえるようになったりするのです。「聴くことができる人」「聴き上手」になれるといいですね。

 そして、このことは授業での話合いでも同じです。先生や友達の話をよく聴き、質問をしたり、聴いたことを理解して自分なりの考えを話したりすることで、より良い話合いができるようになります。「良い聴き手が良い話し手を育てる」とも言われています。

 みなさん、もう一度黒板の「聴く」という字を見てください。どんな漢字がかくれていますか。見付けてみてください。みなさんは、耳、目、心、あと十を見付けられたことでしょう。

 耳に目と心をプラスすると聴くという漢字になりますね。なので、聴くということは、耳と目と心で聴くということです。つまり、聴くということは、相手の話をただ聞くだけではなくて、相手の話に耳を傾け、相手の目を見て、相手の心に寄り添いながら聴くことを表しています。

 このように、聴くことができる人は、友達から好かれ信頼されるようになるでしょう、そして、勉強もできるようになるでしょう。よいことがいっぱいです。

 児童の皆さんには、先生や友達など、人の話を聴くことのできる人になってほしいと思います。私の話をよく聴いてくれてありがとう。以上です。