始業式・校長式辞 「楽」をせず、本当の「楽しさ」を求めて
- 公開日
- 2021/04/07
- 更新日
- 2021/04/07
お知らせ
★本日の入学式前の始業式で、新3年生、新2年生を前に、以下のような話をいたしました。生徒たちは、緊張感をもってしっかり話を聞いていました。
【始業式・式辞】
★おはようございます。今日から令和3年度が始まりました。昨年度は新型コロナウイルスの影響で、始業式や終業式などをすべて放送で行いましたので、こうして、皆さんの前で直接話をするのは、本当に久しぶりですね。
★さて、まずはじめに、3年生となった「無限(∞)」の8期生の皆さん、進級おめでとうございます。いよいよ太田中の最上級生になりました。これまで太田中の2年間で経験してきたことを基に、この一年、皆さん一人一人が、太田中をさらによい学校にするぞという強い気持ちをもって、学校のため、そしてクラスのために8期生らしく頑張ってくれることを期待しています。新型コロナウイルスの感染はまだまだ続きますので、この一年もまた、たいへんなことの多い一年になりそうですが、引き続き感染防止対策をしっかり行いながら、どんな状況になろうとも、知恵を出し合い、その時その時できることしっかり行い、有終の美を飾ってください。
★次に、2年生になった「耀きを求める(求輝)」9期生の皆さん、進級おめでとうございます。入学して一年経つのが早かったですね。昨年は4月から2か月の臨時休校があり、実際に学校が始まったのは6月からでしたが、学校が再開してからの9期生の頑張りは素晴らしかったと思います。太田中で一年間いろいろな経験をして、皆さんは一年前とは見違えるほどたくましく成長し、今ここにいます。今日からは、先輩と呼ばれる立場になります。9期生の皆さんには、後輩の面倒も見ながら、太田中を陰で支える役目を果たしてほしいと思っています。頑張ってください。
★さて、(画用紙に印刷した「楽」という漢字を示して)この漢字の読み方は何ですか?「たのしい」、「らく」と読みますね。
★この一年も、新型コロナウイルスで、どうなるか分からない状況が続きますが、太田中の皆さんには、この一年、できるだけ「楽しい」学校生活を送ってほしいというのが私の願いです。
★でも、楽しいこと、気持ちよいことを求めて、「楽」なことばかりしていては、本当の「楽しさ」は味わえないと思います。「楽」をして「楽しさ」を手に入れることはできますが、私は、「楽」をして得た「楽しさ」は本物ではないと思います。
★今日から始まるこの一年、勉強や部活動、そして行事など、たくさんのことがありますが、その中で皆さんが出会うであろう、「苦しさ」や「つらさ」などから逃げないでほしいと思います。
★苦しくても、試行錯誤して問題を解決する、負けて悔し涙を流しても、次に向けて努力し汗をかくというようなことも経験して、「苦しさ」や「つらさ」の先にある「楽しさ」、たいへんだったからこそ得られる本当の「楽しさ」を味わってほしいと思います。
★「楽しい」と「楽(らく)」は、同じ漢字ですが、その意味は全く反対です。「楽」をして味わうのではない、本当の「楽しさ」に一つでも多く出会う一年にしてください。
★もちろん、苦しくて、辛くて、自分で精一杯頑張ったのだけれど、どうしようもないというときには、すぐに誰かに相談をしてください。皆さんのそばには、いつも太田中の先生たちがいます。素晴らしい仲間たちもいます。そして、皆さんのことを本当に大切に思っている家族がいます。
★ですから、安心していろいろなことに積極的に挑戦し、学校生活を送ってください。失敗しても、間違っても大丈夫です。
★最後に、今年太田中は、開校10年目になります。この大きな節目となる10年目の年を皆さんと共に思い出に残る年にしたいと思っています。これまで、太田中を卒業した先輩達が築いてくれたこの太田中の「よさ」や「素晴らしさ」を受け継ぎながら、この後入学してくる1年生と共に力を合わせて、さらに素晴らしい太田中学校をつくっていきましょう。
★繰り返しになりますが、新型コロナウイルスの感染対策を絶対に気を抜かず、手を抜かずしっかり行って、またこの一年、自分自身を成長させることができるよう頑張ってください。