ホストファミリーと過ごす日曜日を経て、本日は現地校に通う初めての朝となりました。
ニュージーランドはこの時期、冬から春に季節が変わる時期となります。日中は暖かな日差しを感じられますが、朝晩はかなり冷え込みます。
生徒の皆さんはホストファミリーの車で送迎されて現地校に登校してきました。車から降りるその表情には、緊張が見て取れます。「おはよう!調子はどう?」と尋ねると「久しぶりの日本語だー!」と、途端に笑顔になってくれました。
日本からの長時間移動、ホストファミリーと過ごす休日はしんどい思いをする場面もあったでしょう。
しかし、よくよく話を聞いてみると、「海に連れて行ってもらった」「大きな庭園を見に行った」「ファミリーと教会に行って、その後映画を見た」など、思い思いの時間を過ごしたことが分かりました。土曜日に出されていた宿題を通して、「ファミリーにあれも聞かなきゃ!これも聞かなきゃ!」とがんばってくれたようです。
全員が登校した後、現地校の生徒が教室に来てくれました。2~3名のグループに分かれてお互いに自己紹介を行います。
現地校の生徒はとても明るく、様々な質問を投げかけてくれます。ネイティブスピードで話をするので、聞き取れないこともありますが、何度も繰り返し話をしてくれます。
同じ趣味を持つことが分かって歓声が上がったり、ハイタッチを交わしたり、驚くほどに打ち解けていました。
自己紹介の後はマオリの文化を学び、植物を使ってマオリ独特の織物を実際に作ってみました。サクサクと器用に編み上げていく生徒、基本の編み方からなかなか先に進まない生徒など、作業の様子にも個性が出ます。
上手に編んでもそうでなくても、友達と一緒なら楽しく感じるものなのでしょう。あっという間に友達になり、あちこちから笑い声が聞こえてきます。
マオリの文化に触れた後には、ポフィリという儀式を行いました。訪問者を歓迎するために行われる伝統儀式です。
マオリの戦士に扮した生徒が挨拶をしてくれた後、歓迎の歌が響き渡ります。初めて聞くマオリの言葉です。
先ほどまで一緒に笑って編み物をしていた生徒さんが、厳かに歌を歌う姿に気持ちが引き締まります。私たちもお礼として、校歌を披露しました。ぴったりと息のそろった素晴らしい校歌を送ることができました。
ポフィリの後、会場を移しておもてなしは続きます。ジュースとクッキーをいただきながら、マオリの歌声に包まれます。
ゆったりとした曲調が一転、叫び声に似た音が聞こえたと思ったら、ハカが始まりました。ニュージーランドのラグビーチームが試合の前に行うことで有名な踊りです。
手拍子とともに足を踏み鳴らし、舌を突き出して部族の強さと結束力を表します。真剣にハカをする姿に圧倒されてしまい、ジュースを持つ手に思わず力が入ります。
歓迎会が終わると、ハカを教えてもらったり、マオリの踊りで使用する道具を作ったりして過ごしました。登校してきた時はドキドキな一同でしたが、帰宅時は「「また会おうね!」と挨拶を交わして再開を約束しました。
明日は学校には登校せず、ロトルアを訪問します。私たちの知らないニュージーランドの文化に触れる旅はまだまだ続きます。